2017/05/08
震源地は変曲点に在り
●実験-1。プロレスごっこで、骨盤を抑えて、頭蓋骨を雑巾を絞るように捻ると、首関節と腰関節に捻挫が生じて脊柱が捻転する。結果、骨盤面が正面を向いても、顔面が横を向く。歩き難い。
●実験ー2。プロレスごっこで、骨盤と頭蓋骨を抑えて、胴を雑巾を絞るように捻ると、首関節と胸関節と腰関節の捻挫が生じて脊柱が捻転する。結果、骨盤面が正面を向くと顔面も正面を向くので、(傾斜コブ角度は大きいが)日常生活では目立った不便はない。
●1のタイプの患者さんを施療すると、劇的に効果が目に見えるので喜ばれる。
●2のタイプの患者さんを施療すると、途中で一旦、体が大きく傾く。大抵、ヤブ整体師の施療ミスだ…と叱られる。それは濡れ衣です。
脊柱側弯症の患者さんは、全身が大きく凸凹してますが、震源地は大抵、2ヶ所または3ヶ所にすぎません。
震源地を探しましょう。震源地だけを重点的に施療しましょう。
震源地を探す目印は、
>右カーブから、左カーブに切り替わる「変曲点」
>直径1~2㎜の皮膚の「窪み」。
>直径1~2㎜の皮膚の「変色点」。ホクロも怪しい。
>トントンと叩くとカンカンと音がする「変音点」。
>冷たい、または温かい「変温点」。など、五感を総動員して探偵しましょう。
案外、炎症が目立つ被災地は、震源から大きく離れている場合が多い。ですから、
>盛り上がった山頂(肩甲骨や肋骨など)は、無暗に押し込まないでください。
>短くなった足や手を、無暗に牽引しないでください。
例:飛行機の8の字飛行。飛行機は大きく蛇行しますが、操縦士が操縦桿を切り替えるのは、(中央の変曲点の)一点だけ、ホンの一瞬です。
8字飛行の航跡はどこも、滑らかな曲線です。
「変曲点は盛り上がったり角ばったり左右にズレている筈…」などの先入観を持つと、永久に見逃します。
●実験ー1。
模型飛行機を2機、前後に並ばせて飛ばします。前後の飛行機の翼を同方向に揃えておきます。
結果。後ろの機は前の機に追従します。2機は同じ航跡を辿ります。
●実験ー2。
模型飛行機を2機、前後に並ばせて飛ばします。前の機は右主翼を下げ、後ろの機は左主翼を下げます。
結果。次の瞬間、前の機は右方向に急旋回、後ろの機は左方向に急旋回します。
旋回開始ポイントが変曲点です。
人体の背骨は23機の編隊飛行に似ています。
飛行機の主翼に相当するのが、関節の横突起です。
腰関節から頚関節まで、下から順番に横突起を触って行くと、片方の主翼が微妙に下がっている(背中方向から脇腹方向に捻転している)関節が見つかります。2~3ヶ所は存在する筈です。
ここが、変曲点です。(背骨が大きく盛り上がっている場所とは遠いかもしれません)
変曲点の付近の関節が、サブラクゼーション(亜脱臼・捻挫)しています。
多くの医学書には、「後方棘突起を用いた触診」が載っています。
が、後方棘突起は関節中心から遠くに離れています。誤差が大きくて心配です。
当院では横突起をを用いた触診をお勧めします。
落ち込んでいる主翼を指圧してはいけません。横突起は更に落ち込んで旋回角度が悪化します。
落ち込んだ主翼は、引っ張り上げましょう。
当院では、布団袋用真空吸引器が、関節横突起の引上げ作業に活用できないかと、試行錯誤で試験中です。